巻き込み型の強迫性障害でお悩みの方へ

こんにちは。心理カウンセラーの武田秀隆です。

 

「巻き込み型」の強迫性障害で家族関係が悪くなって悩んでいませんか?

 

「巻き込み型」は、自分だけでは安心できなくて、家族にも強迫行為を要求するタイプの強迫性障害です。

 

例えば、不潔恐怖の方の中には、家族にも100%きれいな状態を求め、洗浄を過度に要求してしまうことがあります。

 

・家族にも、何度も手や体を洗うように要求する。

 

・家族の服が少しでも汚れている気がしたら、早く着替て洗濯するように過度に要求する。

 

・自分がきれいと思っているところに家族を触らせないようにする。

 

・自分が汚れていると感じたら、もっと拭くように、もっと掃除するように過度に要求する。

 

つまり、自分だけでなく家族に対しても、「汚れているのではないか」「汚れが拡散するのではないか」と、たまらなく気になってしまうのですね。

 

そして、家族にも強迫行為を要求してしまいます。

 

また、確認強迫の場合は、以下の症状が多いですね。

 

・カギ、水道、ガス、電気の確認を、家族に一緒にしてもらうよう要求する。

 

・通学・通勤の際、忘れものがないか家族にチェックしてもらうよう要求する。

 

・間違っていないか家族に何度も確認し、「大丈夫だよね?」と何度も保証を求める。

 

つまり、自分の確認行為に自信が持てないために、家族にも確認してもらわなければ不安でたまらなくなってしまうのです。

 

不潔恐怖にしても確認強迫にしても、「巻き込み型」の強迫性障害は、本人も、巻き込まれてしまうご家族の方も、どちらも苦しいのです。また夫婦関係や親子関係が悪くなることもありますので、強迫性障害を克服して巻き込みを減らしていくトレーニング(行動療法)が大切になってきます。

 

1.家族を巻き込んでしまうご本人の方へ

巻き込んでしまう本人の方も、本当は家族に迷惑をかけたくはないと思います。

 

でも、どうしても自分だけでは安心できなくて、やむを得ず、家族にも強迫行為を求めてしまうのだと思います。それほどに、強迫観念による不安は強く、本人の方には耐えがたいものなのだと思います。

 

ただ、これだけは覚えておいてほしいのですが、強迫性障害というのは、巻き込めば巻き込むほど悪化してしまいます。巻き込みの範囲が大きくなって、どんどん家族への要求もエスカレートすることが多いのですね。

 

強迫性障害というのは、強迫観念による不安と、その不安を振り払うための強迫行為が、何度も反復してしまう障害です。【強迫観念による不安】→【強迫行為(巻き込み)】→【強迫観念による不安】→【強迫行為(巻き込み)】→・・・という感じで、悪循環から抜け出せなくなってしまうのです。

 

この悪循環から抜け出すためには、ご自身の強迫行為に歯止めをかけるとともに、家族を巻き込まないようにトレーニングしていく必要があるのですね。

 

強迫行為や巻き込みをやめようとすると、最初は不安が強くなりますが、そこはふんばりどころです。

 

私のカウンセリングでは、不安の乗り越え方を指導して、何とか強迫行為や巻き込みを減らしていけるようにサポートしています。

 

・もう強迫性障害に支配される人生から抜け出したい! 

 

・家族を巻き込んでしまって、夫婦関係、親子関係を壊したくない!

 

という覚悟のある方なら、私も全力でサポートさせていただきますので、いつでもご相談してくださいね。

 

2.巻き込まれているご家族の方へ

巻き込まれているご家族の方も、本人が不潔恐怖や確認強迫で苦しんでいるのを見て、何とか助けてあげたいと思って、洗浄や確認などの強迫行為に協力しているのだと思います。

 

また、強い不安で感情的になっている本人を一時的にでも救ってあげたくて、強迫行為を代行してあげることもあるかと思います。

 

何とか本人を助けてあげたくて、ご家族の方が強迫行為に協力してあげたい気持ちはとてもよくわかります。

 

でも、本人からの要求がどんどん過度になってきて、この先どうなっていくんだろうと不安になっている方も多いのではないでしょうか。

 

 

「巻き込み」が習慣化すればするほど、強迫性障害は治りにくくなってしまいます。また、巻き込み要求がエスカレートする場合も多いのですね。

 

ですので、ご家族の方も、強迫性障害の特性を知り、巻き込みを少しずつ減らしていく方向で取り組んでいくことが大切です。

 

ただ、本人は、今まで巻き込みによって安心を得ていたので、家族がいきなり突き放してしまうと、本人は不安に耐えられなくなる場合もあります。ですので、本人とよく対話して、本人の納得の上で、段階的に巻き込みを減らしていくことが大切です。 

 

また、強迫性障害克服のために本人にどういう行動療法が必要なのか、ご家族がきちんと理解しておくことはとても大切です。ご家族が行動療法の内容を知っていると、本人を支えてあげることができるからです。本人にとってもご家族が行動療法を支えてくれると心強いと思います。

 

つまり、ご家族の方は、強迫行為(巻き込み)に協力するのではなくて、行動療法に協力することが一番大切なのです。当カウンセリングルームには、ご家族の方からの相談も多いです。また、本人とご家族が一緒に受けられる場合も多いです。

 

本人とご家族が協力して行動療法に取り組まれると克服しやすくなりますよ。

 

強迫性障害の悪循環から抜け出したい方は、気軽にお問い合わせしていただければ幸いです。