車で人を轢いてたのではないかと不安になる加害恐怖の方へ

こんにちは。心理カウンセラーの武田です。強迫性障害（OCD）の加害恐怖についてお話しします。

 

代表的な症状の一つが、車で誰かを轢いてしまったのではないかという不安と恐怖ですね。

 

車の運転中、段差などで音がすると、もしかして人を轢いてしまったのではないだろうかと不安になるのです。

 

あまりの不安のために、その場所に戻って人が倒れていないか何度も確認したり、警察に問い合わせたりする人もいます。

　

段差で音がしたり、歩行者とすれ違ったりするたびに、人を轢いたのではないかと不安になり、確認しなければいられない状態が続くと、車に乗ることがとても不安で苦痛になります。加害恐怖が苦しくて、車に乗れなくなったという方もいます。

 

そういうお悩みをお持ちの方が私のところにたくさん相談に来られます。

車の運転中だけではなく、歩行中や自転車の運転でも同様な不安で生活に支障が出ている人もいます。

 

人とすれ違うたびに「ぶつかってないかな」「転んで頭を打っていないかな」と気になって、後ろを何度も振り返って確認してしまう方も多いです。

　

特に、小さい子どもやお年寄りとすれ違うと、ケガさせたのではないかという不安が強くなるという方もいます。

 

何回も振り返って確認したり、しばらく歩いてまた戻って確認したりするので、２０分で歩ける距離を１時間以上かかってしまうという方もいます。

 

実際にはぶつかった感覚がなくても、子どもとすれ違っただけで、「もしかしたらぶつかったかもしれない」「転んで頭を打っているかもしれない」と不安になる方が多いです。

　

家に帰ってからもずっと「後遺症が残るようなケガをさせてしまったかもしれない」などとどんどん不安が大きくなって、現場に戻って確認せずにはいられないという方もいます。

　

そして、現場近くの人に、「ここで子どもがケガしてなかったですか？」と確かめたり、誰も倒れていない証拠写真をスマホで撮る方もいます。

 

自分でも「こんなことは起こるはずがない」と思ってはいるのですが、その時はどうしても不安の方が勝ってしまい、現場まで戻って確認してしまうのですね。　

 

加害恐怖でお悩みの方は、「こんな症状は自分だけだ。誰にもわってもらえないだろう」と一人で抱えていらっしゃる方が多いです。

　

ですが実は、車で人を轢いてしまったのではないかという恐怖や、人とぶつかってケガをさせてしまったのではないかという恐怖は、強迫性障害の加害恐怖の代表的な症状ですので、一人で抱え込まずに相談していただければ幸いです。

　

さて、ではどうやって加害恐怖を克服していくかですが、大切なのは確認しないで過ごす練習です。

　

事故の有無を過剰に確認する行為は強迫行為となります。

 

実は強迫行為をすればするほど悪化してしまうのです。

 

例えば、車の運転中に段差で音がするたびに確認するという行為が儀式化してしまい、確認せずにはいられない体質になってしまうのですね。

　

また、子どもとすれ違った場所まで戻って確認するという行為が儀式化してしまい、毎回そうせずにはいられない体質になってしまうのですね。

 

つまり、確認すればするほど治りにくくなるのです。

　

不安でたまらないから確認してしまう、そのお気持ちは本当によくわかります。

 

ですが実はその確認行為が治りにくくしているのです。

 

ここが克服を難しくしているところですね。

　

繰り返しますが克服のためには「不安になっても確認をしない」という練習が必要になります。

　

そんなことができれば最初から苦労はしていないと言いたくなる気持ちはとてもよくわかりますが、それでも克服のためには、「確認をせずに生活を続ける練習」が重要なのですね。

　

確認せずに生活を続ける練習をすることで、「確認しなくても何も起こらない」という実感を重ねて、「確認などしなくても大丈夫だ」という自信を獲得していくことがとても重要なのです。

 

車の加害恐怖を克服するためには、不安になっても確認に戻らない練習が大切です。

 

もちろん、ドライブレコーダーで事故の有無を確認したり、警察に問い合わせるのもやってはいけません。

 

そういった行為は強迫行為なので、やればやるほど悪化するのです。

 

ですが、強迫行為を減らす練習には大きな不安が伴うと思います。

 

「もし、放置して轢き逃げ犯になってしまって逮捕されてしまったら人生が終わってしまう・・・」

 

この恐怖は耐えるのがつらいですよね。

 

でも、その恐怖に負けて毎回確認していては克服することはできません。

 

ここがふんばりどころですね。

 

私のカウンセリングでは、このふんばりどころを耐えられるように、不安を軽減する知恵やコツをお伝えしています。（クライアント様からは不安が下がって楽になったと好評をいただいています）

 

そしてあなたが安心して車の運転ができるように心を込めて支援いたします。

 

克服したいという方はご連絡をお待ちしていますね！

 

私のカウンセリングは、対面でも電話でもどちらにも対応していますので、全国どこからでもお受けいただけます。